メニュー

アルコールと眠剤

[2025.03.16]
社会人としてはきっちりその日の疲れを取って、翌日もより良い体調で仕事に望むということは単純ですが重要な要素です。しかしながら日中の緊張や不規則なシフトの影響などで、睡眠前にリラックスしてぐっすり眠るというサイクルが難しいことも現実です。この対策として眠れないなという時に睡眠導入剤(一般的には眠剤と呼ばれる)を服用して就寝するということは稀ではありませんし、翌日に疲れを残さないという点では必要な場合も多々あります。眠剤自体も徐々に副作用の少ないものへの改良が行われ、最近では途中覚醒時や起床時の眠さなどの問題は随分減ったタイプの薬剤が出回っており、普及してきています。メリハリの効いた服用をして頂ければあまり問題はないのですが、仕事後の緊張やストレスを発散する目的で飲酒をされる方が時々見受けられます。あまりお酒は飲めないという方が軽く晩酌をして、そのまま寝てしまうというのは問題ありませんが、なかにはある程度飲酒をした後に就寝前に眠剤を服用して一気におやすみになるという方がいらっしゃいます。これはある程度飲酒できる(時に大酒家)に多い傾向なのですが、飲酒の量が増えることでリラックスを通り越して抑制が取れた状態となり、酔っているのに寝られないという状況に陥るわけです。そこで無理に就寝するために眠剤を追加服用して寝るという行為に至ります。どうせなら酒だけで寝てしまえば良いものを、飲める方にはそうは問屋が卸してくれないわけです、悪いことに飲酒量は徐々に増えていき、眠剤との相互作用で副作用発現のリスクも高まるという悪循環です。このため「酒を飲んだら眠剤は飲むな、眠剤飲むなら酒はなるべく控える」という冴えない交通標語のようなアドバイスになってしまいます。更に悪いことにアルコール耐性は結構年を重ねても保たれる傾向があり、知らずしらずのうちに副作用の罠にハマってしまう危険性も増して来ます。繰り返しですが、飲める方ほどご注意をと強調しておきます。
▲ ページのトップに戻る

Close

HOME