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セカンドオピニオン再び

[2024.01.22]
自分のあるいは家族の病状が複雑だったり、思ったより深刻だったり、治療の選択に迷いが生じたりしたとき、現主治医以外の意見も訊いてみたいと思うのはごく自然のことです。また自分の家や職場から病院までの距離が遠く、長期の通院には負担が大きいなど、色々な背景があります。このような場合、近医への紹介状やいわゆるセカンドオピニオンの資料作成をお願いすることになります。一般的にお世話になった現主治医にこの手のお願いをすることにためらいを感じてしまう状況は心情的に理解できますが、あまり過剰に遠慮するものではありません。主治医側だって患者や家族と十分なコミュニケーションが取れないまま治療に介入してもトラブルのもとと考えますし、なにより色んなリスクなどが書いてある承諾書自体にサインを頂くことさえも煩わしさを感じてしまいます。古い時代(私は昭和59年卒業ですが)、「黙って俺についてこい」的な教授も珍しくなく、良い意味でも悪い意味でも「全てお任せして」お願いします、といった状況も珍しくはありませんでした。亡き父がすい臓がんでとある有名な病院の消化器外科で手術をうけましたが(私学生の頃です)、術後の説明を聞きに医局に案内されたところ、件の執刀医はマッサージチェアーにドーンと座りながら、「オペは完璧!俺がやってダメならダメよ:ニヤッ」と宣言され、母と私はあっけにとられ、なんとも「この先生にオペしてもらってよかったね」と顔お見合わせたことを今でも思い出します。父は合併症もなく経過は順調でした(手術自体は黄疸をとるチューブが抜けて緊急手術だったにもかかわらずです!)。しかし時は過ぎて状況は変わり、何をするにも「紙に一筆」のご時世となり、患者、家族と医療側のコミュニケーションなくしては立ち行かなくなっています。理由は何にせよ、新たな医療施設への紹介状やセカンドオピニオン用の資料作成については、必要なならば率直に希望を伝えて頂くことが重要だと思います。変に躊躇してタイミングを逸してしまうとお互いのためにならんことをご注意ください。

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