ヘリコバクターピロリ菌
[2022.02.10]
もうすっかり有名になった胃の中のバイ菌です。強い酸性の中でも生活できる仕組みを有しています。その昔は繰り返す胃・十二指腸潰瘍の主原因とされましたが、その後胃がんのリスクファクターとしての認識が高まり、健診などでも検査項目としてポピュラーになりました。治療法は内服である程度確立されていますが、抵抗性の一群がまだ存在しています。検査法は血液や胃粘膜、便などをを用いますが、健診では血中抗体がよく用いられます。これはウイルスが存在していたことを示しますが、既に除菌され既感染となったものも一緒に拾ってしまいます。C型肝炎がいなくなっても抗体が残ってしまうのと同じ理屈です。このため、抗体陽性が指摘された場合は菌の存在を確認する必要が出てきます。既に除菌してその成功が確認されていれば、再感染は稀ですのであまり心配する必要はありません。