健診の貧血
[2022.02.23]
健康診断でよく指摘される項目として貧血があります。原因としては胃腸から出血したり、婦人科的病気があったり、血液(赤血球)が壊れたりと色んな背景がありますが、最も多いのは女性の鉄分不足からくる貧血です。子宮筋腫などがあって生理の出血が多かったりすることで生じますが、通常徐々に進行するのであまり急な症状はみられません。なんだか疲れやすいとか立ちくらみが頻発するなどが曖昧な症状が多いのはゆっくり進行するので体が順応してしまうからです。しかしさすがに一定値を下回ると運動どころではなくなってきます。対応としては単純に血が薄いというだけでなく、鉄分が少ないために赤血球が小さくて色も薄いことを確認する必要があります。治療は鉄剤の内服が一般的ですが、胃腸系の副作用で内服ができない方もあり、この場合は注射が必要になります。何度かこの状況を繰り返している方は一通り検査を受けていることが多いので安心ですが、初めての場合などは何か病気が隠れていないか確認する必要があります。胃を切除していたり、血液の病気や胃腸の病気が隠れて悪影響を及ぼしていることがあり、こういった場合は鉄分の補充+αの対策が重要となります。