百日咳
[2025.04.22]
何故か最近百日咳にスポットライトが当たっています。もともと咳が目立つ風邪症候群の一部として認識はされている疾患です。問題は高熱が出るわけでもなく、せきが目立つという点くらいで、風邪症候群のなかに埋もれてしまい診断が遅れがちになることです。今でこそ抗原キットなどがありますが、以前は百日咳抗体価をの上昇を2ポイントで確認して診断などという悠長なことをやっていました。現実的にはマクロライド系の抗生物質でコントロール可能ですし、現場では咳の目立つ風邪症候群の鑑別診断としてマイコプラズマなどが挙げることも多く、こちらへの治療が百日咳の治療を兼ねてしまうことも表に出にくい一因と感じます。即ち、抗生物質の選択さえ間違わなければ、確定診断がつかずとも治療の過程で駆逐されてしまう構図です。最近の抗原キットの充実からこういった治療的診断の場面は減っているのでしょうが、疑うというステップさえ抜け落ちなければ慌てるような感染症ではないと認識して結構です。慌ててワクチンを探すなどというのはお勧めしません。
