血圧コントロール
[2023.12.12]
秋の検診の時期でもあり、成人病データの相談をよく受けます。この中ではやはり高血圧が頻繁ですが、不慣れな検診会場で緊張気味に測定した血圧をそのまま評価する訳にはいきません。血圧は常に変動するものであり、運動や入浴後は低下してしまうものです。ザックリと自分の血圧を把握するには起床時や夕方入浴前などの時間帯に測定し、2~3週くらい継続してみることです。この時気をつけたいのはTVなどでよく喧伝している130以上は高血圧!などというスローガンです。高血圧の基準は以前は年齢+90程度まではOKとされてきました。心臓に持病を抱えているなどの場合を除き、高齢者においてもひたすら下げることをやっていると、起立性低血圧の様な症状を引き起こし、ひどいときは失神して打撲や骨折といったトラブルのもとになります。年齢に応じて徐々に血圧が上がっていく傾向は自然なものであり、無理やり若い方と同じような血圧にコントロールする必要はないこと認識してください。下げてはいけないと言っているのではなく、必要以上に下げすぎないようにご注意をというまとめです。薬の使い過ぎはどんな場面でも控えていきたいものです。最後に測定時に気をつけて頂きたいのは、きちんと測定器を装着することです。寒くなると時として袖を十分まくらずにカフを巻いてしまったりしがちです。このような方は年間通して手首での測定をお勧めしております。