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食道がんにご注意

[2024.09.28]
胃がんほど認知度は高くありませんが、注意したいのは食道がんです。なぜかというと一般的な胃がん検診でのバリウム検査では認識しづらいことと、食道粘膜が薄いため周囲の臓器に進展しやすいこと、胃カメラをやっても通常の手法では見え難いことが多いことです。他の癌同様、早期発見が予後を改善する最重要課題であり、進行してからの開腹・開胸手術は負担が大きいだけでなく術後の成績も芳しくありません。内視鏡でなるべく早期に発見し、内視鏡的に粘膜切除するというのが現在の王道です。しかし、通常の胃カメラ、この場合は通常光という方式だけで行うと正常食道粘膜とがん粘膜の違いが分かり難いことがしばしばです。以前はわざわざ色素を撒いて観察したりもしていましたが、ひと手間煩雑でした。これを改善するためにワザと食道粘膜に緑色のコントラストを付けて観察する方法が徐々に普及しており、早期発見に欠かせないデバイスとなっています。内視鏡の手元の装置で切り替えが可能ですし、検査する側も意識してこのデバイスを使うようになりました。折角、検診で内視鏡を受けられるような場合には、是非食道は色をつけて見て下さいねとリクエストしてほしいと思います。「うちにはそんな道具はないよ」なんて検診施設はこのご時世、如何なものかと思いますよ。
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