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B型肝炎ワクチン

[2023.07.31]
私がまだ病院勤めのころB型肝炎ワクチンはほぼ確立しました。遺伝子組み換え技術を駆使してから抗体の上りが良くなった報告がありました。現在のB型肝炎ウイルスの主たる感染経路は母児間感染と性交渉と認識しています。これも母児間の出産後の対策により前者は激減し、現在では後者がメインとなっています。この現状から考えると生後2~3か月での接種というものが果たして適正時期なのか?という点では疑問があります。例えば園児の中にウイルス量の多い子(キャリア)が存在すれば周辺への感染源となりえるでしょうが、その子のキャリアとしての感染経路は母児間以外ということになります。すなわち、両親以外の祖母祖父がたまたまキャリアで家庭内でのキスや口移し食事などの極めて家庭内的行動が感染経路となる可能性は否定できないでしょうが、果たしてそれが現実的にどの程度の頻度で発生するだろうか?ということです。むしろ一度家族の肝臓病歴を確認して、過去の肝炎データなどを見直し、不明なら採血してみるなどの方が医療コスト的にはベターでしょう。あるいは思春期や医療従事者として働くなどの時期でも十分に感じます。B型肝炎ワクチン自体の有用性を云々しているのではなく、2~3か月での接種にわざわざ組み込む必要性は再検討してもいいと思っている次第です。こういった再検討というのはユニバーサルワクチン全体に言えることだと思います。
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