保育園などでの３，４歳児のマスク着用の扱いについて質問されることがある。驚いたことに着用が義務づけられ、承諾できない場合は入園できないという施設があるとのこと。慌てて私が園医になっている施設と行政に確認したが、少なくとも３，４才は強制ではないとのことで一安心（当然すぎて確認するまでもないことと思ったがちょっと気がもめたのも事実）。オミクロンに移行して小児・学童の感染例が増えたため、なるべく園内感染や濃厚接触者を減らしたいのは理解できる。休園機関が伸びれば園の運営や保護者の仕事への悪影響も懸念されるわけだ。しかしここから先はワクチン接種の是非と似た構図となるが、マスク着用することで危惧される窒息、誤飲などの不測の事態への法的対応は手がついていないという事だ。悪く言えばケースバイケースで一定のサポートがあるわけではなく、裁判などになれば基礎になる判例もないわけだ。それよりもマスク着用の意義が大人でさえ海外では議論になり、否定的な見解が目立つ中、保護者の理解や協力があって初めて許容できるものと考えている。ワクチンも水や空気みたいなものなら強制も受け入れられるだろうが、安全性の担保のないものに強制力を持たせてはならない。