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子供の発達障害

[2023.03.08]
前回、子供の睡眠障害について書きましたが、その時の資料で非常に違和感を覚えたものがありました。「進級指導をうけている主な神経発達症の児童生徒数」というもので、文科省のデータがもとになっています。これによると注意欠如・多動症(ADHD)、自閉スペクトラム症(ASD)、学習障害(LD)といった子供たちの数が平成18年ごろは約5000人以下だったのが、令和2年では30000人を超えているというのです。確かに大人の世界は大変です。共稼ぎ世代も多く、育児・就学環境も十分とは言えません。リーマンショックなど通常の生活が一変してしまうようなアクシデントや災害もあります。しかし、急激な児童数の増加にそれほど悪影響を与え続けるような社会的な要素があるのでしょうか?しかもその内容として知的発達に遅れはないものの、学習面または行動面で著しい困難を示すというのがなんと8.8%も存在するというのです。35人クラスなら3人前後でしょうか。著しいという定義づけをする限りは十分なfollowが必要と思います。発達障害の予後については通常の社会生活を送れることも多いとのことですが、ならばそれが困難になる子供たちをピックアップしてケアすることが重要と感じます。個人の性格などの多様性にあまり踏み込み過ぎると、必要以上に発達障害の診断枠に入れてしまうリスクもの如何なものかと。悩ましい問題ではあります。

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