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めまいと立ちくらみ

[2023.05.30]
めまいと立ちくらみは極めて日常的な症状です。一般的には「グルグル目が回って、体の向きを変えると症状が悪化し、嘔吐する」などの症状は耳鼻科的な耳の奥の三半規管周辺のトラブルと言われています。単なるめまいだけでなく耳鳴りや聴力低下などを伴うとメニエルや突発性難聴などを併発することがあり注意が必要です。なぜなら適切な治療を受けないと、症状が長引いたり後遺症的症状が時に残ってしまうのです。一方、立ちくらみやふらつきといった症状は一般的には回転性のめまいなどはなく、前者との鑑別点となります。しかしその原因としては血圧の変動(主に低下)が多くみられますが、病気として心臓病(不整脈や心不全)が隠れていたり、単純な自律神経症状の起立性低血圧まで幅が広いのが特徴です。本来血圧の変動は自動的に行われ、過剰な低下は無いように制御されますが、この生体反応は年とともに衰えてきます。入浴時や飲酒時、急な動作などは注意が必要ですし、高齢者は過剰な血圧のコントロールは避けるべきと考えています。上の血圧が130以下でなどというのは現役世代の話であり、それすらも若干厳しすぎるのではという印象です。高齢者では150前後あたりが無難なレベルでしょう。回転性めまいもなく血圧も正常、なのに「まっすぐ歩けない」とか「思ったような動作ができない」などの場合は脳の問題(小脳など)が隠れているときもあります。いぜれにせよ、症状が明らかなときは念のため受診をお勧めします。夜間などでの重症な症状の場合は救急対応も躊躇しないでくださいませ。
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