ワクチン行政の限界(安全性の管理とは)
[2022.12.12]
新型コロナワクチン接種に端を発したワクチン安全管理の問題点は、お互いをフェイクと決めつける推進派と反ワクチン派との間には全く議論の余地がなく、その結果として一般の方々に不安を与え続けている状況がある。この状況はおそらく外国からの大きな情報の流入や政治の力などが働かない限りエンドレスなのではないかと思います。その結果として、現場のワクチンの安全性への懸念は新型コロナワクチンに留まらず、これまで通常業務として行ってきた、小児への定期予防接種、一般を含めたインフルエンザ、肺炎球菌、子宮頸がんワクチンなどへの不信感も増幅してきているのではと危惧しています。要はワクチンの有効、無効の話ではなく(特定の病原体への抵抗力を付ける)、添加物や内容物に問題がないのか?不要なものはないのか?など品質管理への不信感を高めてしまった状況を感じます。これほど国民の意識を二分する大きな溝を作りながら、それを収束することなく混乱が続いている状況では「本当に日本のワクチン業界(行政)は大丈夫なのか?」という漠然とした不安が湧いてきても自然なことと感じます。ワクチンは最終的に罹患率を減らして医療費のコストダウンを可能にするだの、周囲の人に迷惑をかけないなどの道徳感だのは一旦置いといて、自由意志で接種したいものだけを納得して接種するという原点に戻ってはどうでしょうか。異論は多いでしょうが、当院としての当面の(新型コロナワクチン騒動がどう着陸するかを見届けるまで)スタンスは一歩距離を置いたものにしたいと考えています。願わくは見事に軟着陸して、ワクチン医療というものの信頼が回復されることを願っておりますが。。