健診で指摘される高血圧
[2023.02.23]
入社健診や定期健診で高血圧を指摘されることは少なくありません。問題はそのまま高血圧症の診断のもとに治療が開始されることが結構多いことです。現実的には血圧自体は一日中変化しており、活動中であれ睡眠中であれ自律神経で自動的に制御されています。忙しかったり、興奮しているときは上昇し、リラックスしたり入浴や運動の後などは下がってくるわけです。ですから健診の時にたまたま忙しい仕事の合間だったり、慣れない場所で知らない健診スタッフと接触する状況でたまたま上がってしまうこともよくあることです。ですから、1回の測定であわてて薬を飲みはじめたりすると、血圧が下がり過ぎていわゆる「脳貧血」となり、小学校の朝礼で倒れる児童の様になってしまうのです。これを避けるためには高血圧を指摘された後、1~2Wは朝夕(夕は入浴や飲酒前)測定して記録・確認することをお勧めしています。これによって、自宅でも平均して高ければ初めてそこで治療を開始すれば良いわけです。中には症状がないから放置している方も稀にありますが、サイレントキラーと呼ばれる位ですから、長期にわたると心臓や脳、腎臓などの負担となりトラブルのもととなります。キチンと確認して年齢に応じた適正値に近づけ、むやみに下げ過ぎたりしないようにご注意ください。