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検診での胸部XPの注意点

[2024.12.28]
検診で何気なく撮影している胸部X線ですが、結構大切な情報を提供してくれます。例えば肺に影があった場合、昔から存在して居たものであれば少なくともガンなどの悪性のものは否定できます。また心臓の陰影として肥大傾向がないか?とか、心臓から出ている大動脈の走行が乱れて動脈瘤ができていないか?とか、気管支が甲状腺に押されて偏位していないか?、肺に水が溜まってきていないか?など、精密検査の是非を決める上でも頼りになる存在です。これには単発の撮影だけでなく、古い写真の存在が重要です。単発の撮影からだけでは判断に困ることが多いのです。このため、会社などでいつも同じ検査業者を使用している方はいいのですが、毎回異なる施設という方はその時の検診結果の写しなどを捨てずに持って頂くと意外に役に立つものです。これは胸部X線に限らずの話で、今年は血液や尿検査で異常を指摘された、という場合でも古い情報との比較は投薬の是非や専門家への相談の是非などを決める際にとても参考になってきます。いつから貧血があったのか?またその所見は。。肝機能や腎機能の変動や程度、血糖やコレステロールなども不要な投薬を減らす上でも有用です。検診おわったからイイヤ、として捨てたりせずに、デスクの片隅にでもファイルしておいて頂ければと思います。
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