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劇症型溶血性連鎖球菌について

[2024.06.19]
お子さんの咽頭炎の起因菌としてありきたりな溶血性連鎖球菌(溶連菌)の劇症型が増えているというニュースあり。確かに年間1000人程度の発症が既にそのレベルに達しているという。多臓器不全などを伴うことがあり致死率30%前後と危険であることは間違いない。ところがその原因が溶連菌側にあるのか?人間側にあるのか?などははっきりしたレポートがない。溶連菌側とすれば増殖性の増強であるとか、免疫機構を逃れる変化だとか遺伝子解析などはウイルスと異なり難しくはなかろう。あまりその手の報告がないのは単に金にならないからだけかもしれないと邪推。人間側の要因とすれば以前から糖尿病や高齢、臓器疾患などの基礎疾患を有することが劇症化の要因の一つとされていたが、突然その割合が変わるとも思えないし、変わるはずもない。となれば人間側の免疫能の低下を疑うのは当然の成り行きであるが、免疫能自体の指標と言ってもこれを見ればピタリとあたるという様なものはない。免疫タンパクが低下したり、リンパ球の分布に異常が出たりなどは一般的な指標ではないし、ましてIgG4などの動向をいちいち見るわけにもいかない。いずれにせよ、新型コロナウイルスワクチン接種以降の帯状疱疹の増加などと病根が同じ可能性もあり、注意が必要である。対策としては持病のある方は十分な管理をしたり、十分な休息をとって自前の体力を保つことは最低限必要になりましょう。
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